最近では耳タコになるくらいに格安SIM・格安スマホという言葉が溢れていますよね。
機械音痴の人でも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
正確には格安SIMと格安スマホは全然意味が違うのですが、一般的には同じ意味に捉えられがちで、どちらも
「安そう!安いらしい!」
名前に”格安”と付いているからには相当安そうですよね。(実際相当安いです)
しかし実際どれくらい安いのかや大まかなサービス内容まで把握している人は案外少ないです。
「安いんだから品質もある程度なんでしょ?」と思っている人も多いようです。
今回は
- 格安SIMや格安スマホがなぜ安く使えるのか
- 格安SIMが安く使える裏事情・今後流行るのか
を見ていきましょう!
格安SIMはなぜ安い? 最大の理由は国が推奨しているから!
今まではドコモauソフトバンクの3大キャリアで携帯電話やスマホを契約するのがメジャーでした。
ドコモ、au、ソフトバンクのどれかで契約している・契約した事のある人がほとんどでしょう。
しかし
・2年縛りで解約には違約金が掛かる
など、契約の条件が複雑だったり料金が高額になったりと、大手キャリアの新規ユーザー獲得や逃がさないシステムによって正直高いし分かりにくいです。
そんな月額料金8,000円以上と高いのが当たり前の3大キャリア独占状態に総務省が乗り出したのが事の発端です。
総務省は大手3キャリアに対して
・SIMロック解除の義務化
・2年縛りの撤廃
などのお達しによって、大手キャリアの独占状態が崩れると共に他の会社が接続料を支払って回線を借りる事ができるように。
なので大手キャリアから回線を借りて使っている格安SIM会社が増えてきているという訳です。
参考:「格安SIMはなぜここまで安い料金? 品質に影響は?」
大手キャリアは回線を自社で維持するための電波塔や窓口の維持費が掛かりますが、格安SIM会社では借りるだけなので維持費は掛かりません。
その分がユーザーのスマホ代に還元されて格安で使えるというカラクリです。
細かいプランや通話の話もありますが、安く使える最大の理由は総務省が安く使う事を勧めているからです。
つまり安く使えるように国が動いてくれており、3大キャリアの高額料金で使わなくても良くなったと言う訳です。
3大キャリアのサブブランドの巻き返し
大手キャリアのうち
◆auはサブブランドのUQモバイル
◆ソフトバンクはY!モバイル
をそれぞれ貸し出すことによって格安SIM優勢の流れに対応しています。
同じグループ内のサービスを利用してる分回線速度や通話面でも強く、全国にショップも有りサポートも手厚いです。
格安SIMが安く使える裏事情【接続料】
上記の話だとドコモはサブブランドが無いのかという話になりますが、ドコモは貸し出している回線の接続料がメインです。
以下は3大キャリアが格安SIMに回線を貸す際の料金です↓
3キャリアの回線の10MB当たりの接続料表
◆au:87万円
◆ソフトバンク:94万円
とドコモが圧倒的に安く貸してます。
多くの格安SIM会社がドコモ回線を使っているのはそのためです。
反対にソフトバンク回線を使っている格安SIM会社がほぼないのは上記のように接続料が高いからです。
回線速度・安定性と接続料の関係
格安SIMの評価基準の1つに”回線速度”があります。
この回線速度も、格安SIM会社ごとに支払って借りている回線のボリュームに依存しています。
なので接続料を多く支払えるほど回線品質は良くユーザーが多いほど悪くなるという仕組みです。
格安SIMは今後流行るのか
大手キャリアの接続料は年々安く
接続料の推移を見てみると
キャリア | 15年度 | 16年度 | 17年度 |
ドコモ | 79万円 | 67万円 | 約15%安く |
au | 97万円 | 87万円 | 約10%安く |
ソフトバンク | 117万円 | 94万円 | 約20%安く |
と年々安くなっているのが分かります。
2017年3月時点でSankei Bizの記事によればこの接続料が17年度は更に安くなるようです。
「格安スマホ」普及に弾み 携帯大手3社、MVNO向け接続料10~20%値下げ
つまり格安SIM側が支払う接続料が安くなるのでその分格安SIMの料金も安くなる可能性があります。
ユーザーの使用料金が安くならない場合でもその分多くの回線が格安SIM側に貸し出されるので、回線速度や安定性などの通信品質が向上すると思われます。