外出先で無制限で使えるWiMAXを探しているんですけど、通信モードに「ハイスピードプラスエリアモード」って言葉が出てきたんですが、これはなんですか?
WiMAXも格安SIMほどではないですが、専門用語がちょくちょく登場しますよね。
WiMAXには使う回線によって『ハイスピードモード』『ハイスピードプラスエリアモード』『ノーリミテッドモード』の3種類の通信モードが存在しますので今回説明していきましょう。
ハイスピードプラスエリアモードはauLTE回線のモード!
WiMAXのモバイルルーターでは以下の2種類の通信モードを切り替えることが可能です↓
WiMAXの通信モード『ハイスピードモード』
従来のWiMAX回線(現在は全てWiMAX2+回線)を使う一般的な通信モードです。
WiMAX回線と言えば、2018年で旧WiMAX回線から、完全にWiMAX2+回線へ切り替わりが完了します。WiMAX2+の特徴として後述のau4GLTE回線よりも通信速度は速いですが通信可能エリアが狭く、通過しにくいので屋内に弱いという特徴があります。
WiMAXの通信モード『ハイスピードプラスエリアモード』
こちらはau4GLTE回線というスマホの通信などで一般的に使われている回線を利用する通信モードです。
通信規格として「3G」→「4GLTE」→「WiMAX」と進化しており、WiMAXの方が通信速度は速いのですが、通信可能エリアは4GLTE回線の方が広い(人口カバー率99%)です。
つまりハイスピードモードでWiMAX2+回線が使えるエリアでは不要な通信モードですが、WiMAX2+エリア外の場合にWiMAX2+よりエリアの広いau4GLTE回線で通信できるという通信モードです。(もちろん両方の回線が使えない場合もあります)
ハイスピードモードとハイスピードプラスエリアモードの範囲の違い
WiMAX2+の回線を使う通常の『ハイスピードモード』と、au4GLTE回線を使う『ハイスピードプラスエリアモード』ですが、利用可能なエリアの広さはどれくらい違うのでしょうか。
以下は関東のハイスピードモード(ピンク / WiMAX2+)と、ハイスピードプラスエリアモード(赤 / au4GLTE)の利用可能エリアです↓
利用可能エリアにそこまでの差はありませんが、都心部を離れた場所までハイスピードプラスエリアモード(au4GLTE)がカバーしているのが分かりますね。
名古屋周辺で見ると↓
やはり都心部以外ではハイスピードプラスエリアモードがカバーしている事も多そうです。
以下のWiMAXの公式ページで、WiMAX2+とau4GLTEの利用可能エリアが検索可能なので、WiMAXを検討していてエリアが不安な人は以下のページからチェックしておきましょう↓
また「契約したけどWiMAXが利用できないエリアだった…」といった場合にも対応できる「初期契約解除制度」という法令が存在します。
これによって契約後に通信が利用できなくても「平成28年5月21日施行の改正電気通信事業法令」によって、モバイルルーターを返品して契約を解除できるクーリングオフに似た制度があるので、最悪の場合でも安心です。
WiMAXの『ハイスピードプラスエリアモード』は有料オプション
ちなみにWiMAXで『ハイスピードプラスエリアモード』でau4GLTE回線を利用するには、モバイルルーターが対応している必要があります。
現在発売されているWiMAXのモバイルルーターはハイスピードプラスエリアモードに対応しているものが多いですが、都心から離れた場所でもWiMAXを使う可能性がある人は『ハイスピードプラスエリアモード』のau4GLTEの電波に対応したモバイルルーター端末を選びましょう。
また利用するためには基本料金とは別に『オプション』に加入する必要があります。
ハイスピードプラスエリアモードを使うためのオプションなのですが、プロバイダによって名前が異なります↓
WiMAXプロバイダ | オプション名 | 利用料金 |
UQ WiMAX | ハイスピードエリアオプション | 利用した月だけ+1,005円 |
Broad WiMAX | ハイスピードエリアオプション | 利用した月だけ+1,005円 |
GMOとくとくBB | LTEオプション | 利用した月だけ+1,005円 |
どのWiMAXプロバイダでも、月の中で1度でも利用したら、その月の料金に+1,005円が加算されるというシステムになっています。
使ったデータ通信量は無関係に1度でもこのモードで通信を行ったら1,005円が加算されます。
auLTEなので7GB制限というデメリットに注意
ちなみにWiMAX以外の通信回線(LTE)は基本的には月に7GBまでしか使うことが出来ず、7GBを超過した場合には翌月1日の0:00まで128Kbpsという低速制限になってしまいます。
格安SIMのように別途パケットを購入して高速通信を復帰させるシステムも無いので、『ハイスピードプラスエリアモード』を使う場合には月に7GBまでと覚えておきましょう。
更に『ハイスピードプラスエリアモード』で月7GBを超えて低速制限になると、通常の『ハイスピードモード』にも制限がかり、WiMAX2+でもau4GLTEでも低速になって使い物にならなくなってしまうのでかなりの注意が必要です。
WiMAXの本家であるUQ WiMAXの公式ページにも速度制限に関して以下のように記載されています↓
LTEオプション対応機種の場合、ハイスピードプラスエリアモードのご利用により制限が適用された後は、ハイスピードモードの「WiMAX 2+」通信もその制限の対象となります。
引用:「UQ Flatツープラス」の速度制限について | UQ WiMAX
これは「ギガ放題」で無制限の契約でも例外なく低速制限がかかってしまいます。なのでなるべく通常のWiMAX2+回線を使う『ハイスピードモード』で使う事を心掛けたいですね。
オプションで使いすぎると、メインのWiMAX2+回線まで低速に…
これは注意です。
まとめ『ハイスピードプラスエリアモード』はこんな人に便利なオプション
という事でWiMAXの『ハイスピードプラスエリアモード』は通常のWiMAX2+でカバーできない都心から離れたエリアや、電波が届かない屋内で使うための有料オプションだという事が分かりました。
また『ハイスピードプラスエリアモード』には7GBの速度制限が存在し、制限時は通常の『ハイスピードモード』も翌月まで制限されるデメリットには気を付ける必要があります。
つまり『ハイスピードプラスエリアモード』はこんな人に向いている有料オプションと言えます↓
- 都心部から離れた地方でもちょくちょくWiMAXを使う人
- 電波の透過しにくい屋内でよくWiMAXを使う人
常時ハイスピードエリア外でWiMAXを使う場合には、そもそもWiMAXのメリットが一切ないのでポケットwifiなどのLTE回線のモバイルwifiルーターで良いと思います。
ちなみに2016年11月より「auスマートバリューmine」の加入者は無料で『ハイスピードプラスエリアモード』が利用可能になりました。つまりauのスマホや携帯を契約している人ならオプション料金1,005円が無料で『ハイスピードプラスエリアモード』が利用できます。