通信業界は2021年の春の繁忙期を前に、菅政権主導の元大手3キャリアが出した割安プランが出揃いました。
ドコモが「ahamo」でauが「povo」で、ソフトバンクは「Softbank on LINE」でしたよね💡
3つ出揃った後、最後に動いたのが第四のキャリアとなった『楽天モバイル』で、2月にリニューアルしたプラン『楽天アンリミットⅥ』をぶつけてきました。
楽天モバイルの新プランってどんな感じなんですか?
後出しジャンケンでの楽天モバイル新プランは、最大月20Gで月額2,980円は据え置きですが、なんと月1GB未満しか使わなかった月は料金が0円になるという変動プランになりました。
進化した楽天アンリミットⅥ(6)はライト~ミドルユーザーまで満足の変動プラン
2021年1月に大手3キャリアの新プランが出揃いましたが、2月に楽天モバイルもプランをリニューアルした『楽天アンリミットⅥ(6)』を発表しました。
従来の楽天アンリミットⅤ(5)までは月額2,980円で無制限(楽天エリア外は5GBまで)というプランでしたが、リニューアルした楽天アンリミットⅥ(6)では、使ったデータ容量に応じて割引される4段階の変動プランに進化しました↓
これで1つのプランでも
- 月20GB以上使うヘビーユーザーは据え置きの月額2,980円
- 大半の人が位置する月3~20GBは月額1,980円でⅤより千円安くなる
- 月3GB以下しか使わないライトユーザーは月額980円で済む
- 月1GB以下の超ライト層は無料!
と全利用者層が、「使ったデータ量」に応じた月額料金に自動調整されるようになるという神プランに変更されています。
またこのリニューアルされた「楽天アンリミットⅥ」は2021年4月から受付開始となっているのと、既存の楽天モバイルの利用者も「楽天アンリミットⅤ」から4月1日に自動でこの「楽天アンリミットⅥ」へアップグレードされるとの事。
更に現在実施されている「1年間プラン料金0円キャンペーン」もそのまま引き継がれるため、その辺の心配も必要ありません。(ちなみに1年間無料キャンペーンは先着300万名までで終了となっていますが、2021年2月時点ではまだ空きがありました↓)
「ahamo」「povo」「SB on LINE」とプラン比較:楽天アンリミットⅥは20GBも使わない人にも大満足
次にリニューアルした『楽天アンリミットⅥ』と、大手3キャリアの新ブランド『ahamo』『povo』『SoftBank on LINE』の比較表を作ってみたので比べてみましょう↓
キャリア | ドコモ 『ahamo』 |
au 『povo』 |
SoftBank 『SoftBank on LINE』 |
楽天モバイル 『Rakuten UNLIMIT Ⅵ』 |
月額料金 | 2,980円/月 | 2,480円/月 | 2,980円/月 | ~1GB:無料 1~3GB:980円/月 3~20GB:1,980円/月 20GB~:2.980円/月 |
月データ容量 | 20GB/月 | |||
無料通話 | 「5分までかけ放題」付 | 無し (+500円/月で5分かけ放題をトッピングで可) |
「5分までかけ放題」付 | Rakuten links(アプリ)で無料 |
通信制限時の速度 | 1Mbps前後 | |||
申込方法 | オンライン限定 | 店舗でもオンラインでも | ||
その他 | 海外82カ国でもデータ容量が使える | トッピングで必要に応じて「1日データ使い放題」が200円で追加可能 | LINEのデータ通信が使い放題(カウントフリー) | 1年無料キャンペーン(先着300万人) |
特にahamo povo SoftBank on LINEは月容量20GBで揃えてきていますが、正直なところ月20GBも使う人ってそんなにいないです。
大半の人が(認識の有無は置いておいて)「もっと少なくて安いプランで充分」という事なのですが、その点を楽天モバイルは見逃さなかったという訳ですね。
楽天モバイルをメイン端末で使っていますが、月のデータ利用量は5GB~10GBの間くらいなので、「楽天アンリミットⅥ」なら月額1,980円で済む事になります。これは4月が待ち遠しいです🎵
楽天アンリミットⅥでこんなに安くして赤字にならないのか?
菅内閣の半ば強引な指導を経て、身を削って大手3キャリアが月額2,980円の割安プランを出してきた中、『楽天アンリミットⅥ』で更に料金を安くしてきた楽天モバイル。
ですが個人的にも「1GBまで0円、3GBまで月額980円と、こんなに料金を安くして大丈夫なのか」と疑問に思ってしまいます。
0円なんてMVNOでもほぼないような破格プランですし、楽天モバイルは回線を間借りできるMVNOと違って基地局などの設備投資も掛かっているからです。
楽天の河野業務執行役員へのインタビューで以下のように回答されていました↓
後発なので、何となく不安というのはまだあると思っています。ですから、使ってもらえることがとても重要です。使ってみようかなと思ってもらえるきっかけが必要になるということです。料金プランもそうで、細かく刻むことも検討はしましたが、分かりやすくするために、1GBは0円にしました。奮発しすぎかもしれませんが、お使いいただければ、今の楽天モバイルの状況を分かってもらえると思っています。
楽天のエコシステムから楽天モバイルに入る方も多いのですが、逆に、今まで楽天の他のサービスを使っていなかった方が、楽天モバイルから新規に楽天エコシステムに入ることも数としては多くあります。他のサービスにとっては、CAC(顧客獲得コスト)を下げた形で楽天グループの中から顧客を獲得できることになるんですね。そういった観点で見ると、このプランはアグレッシブすぎるわけではなく、しっかり設計されているものです。
なるほど。
楽天モバイル単体での黒字化というよりは、楽天経済圏への入口の意味合いが強いんですね。そのためのきっかけと。
また、コロナで自宅ニーズが増えデータ使用量が凸凹になりやすい事へ、変動制の1プランでの対応も兼ねている事には恐れ入りました。
気が付けば僕もクレカも口座も楽天を使っていたので、これを機に楽天経済圏に移行しようか本気で考えてしまいますね。
楽天アンリミットⅥに実際に移るかどうか。問題は無制限で使える「楽天回線エリアの広さ」
とは言えやはり今まで大手キャリアを使っている人が楽天モバイルへ移行するのは精神的なハードルも多少があると思います。
特に自分が個人的に楽天モバイルのイメージとしては「楽天エリア狭いから実質月5GBしか使えない」という事です。
無制限に使える「楽天回線エリア」内かどうかが天かの分かれ目
楽天アンリミットのサービス内容には「無制限」と記載されているものの、よく確認してみると「使い放題なのは楽天回線エリアで、それ以外はパートナー回線(au回線)に切り替わり月5GBしか使えない」と記載されてる点は見逃せないでしょう。
「楽天エリア=無制限 だけどそれ以外=au回線になり月5GB(超過時は最大1Mbps)」なんですね。
つまり楽天モバイルが理想的なプランのまま使えるかどうかは「自分がスマホを使うエリアが楽天回線エリアかどうか」が超重要だという事です。
2021年2月時点での「楽天回線エリア」を公式ページで調べてみると、関東圏は結構広い範囲で無制限の楽天エリアが広がっていました↓
楽天エリアは順次拡大工事中ですが、もしこのエリア内にいるならば無制限で楽天回線を使う事ができるので「楽天アンリミット」にしてもいいと思います。
参考として、以下は2020年5月時点での楽天回線エリアマップです↓
上記は楽天モバイルが第四のキャリアとしてスタートした2020年春のものなのですが、この1年弱で結構広がっている事が分かります。
もし都心部なら「楽天アンリミット」はかなり有りだと思いますね。