現在ドコモなどの大手キャリアでスマホを利用している人にとって最大の関心は、月額料金を安くすることではないでしょうか。
スマホと言えど毎月8,000円以上の固定費は年間で10万近い出費になります。
格安SIM・格安スマホへ乗り換えれば大幅に安くなりますが、モチロン現在のキャリア環境とまったく同じで使えるかというと答えは「No」です。
現在大手キャリアを利用者が格安SIMに乗り換えるとどんなデメリットがあるのでしょうか。
今回は格安SIMの短所・弱みを大手キャリアと比較して重要度順にランキングにまとめました。
【格安SIMの弱み・デメリットNo1】キャリアメールが使えない
ドコモ,au,ソフトバンクなどのキャリアで利用している場合は、1回線に1つのキャリアメールが使えます。
キャリアメールとは以下のようなメールの事です↓
大手3キャリアのキャリアメール一覧
キャリア | キャリアメール |
ドコモのキャリアメール | ●@docomo.ne.jp |
auのキャリアメール | ●@ezweb.ne.jp |
ソフトバンクのキャリアメール | ●@softbank.ne.jp ●@i.softbank.ne.jp |
しかしこれらのキャリアメールはキャリアと契約しているときだけしか使用出来ません。
なので格安SIMへ乗り換える=キャリアを解約するのでキャリアメールは使用できなくなります。
キャリアメールが使えないとここが困る
- ■ガラケー時代の知人など、キャリアメールでしか連絡手段が無い相手と連絡が取れなくなる
- ■キャリアメールで登録しているサービスから登録アドレスにメールが届かなくなる
- ■キャリアメール以外の無料メールだと迷惑メールに振り分けられる可能性がある
などのデメリットがあります。
【対策1】フリーメールや格安SIM毎の独自メールを利用
事前にフリーメールを取得して利用しましょう。
格安SIMによっては独自メールが用意されているので契約後にそちらを利用するのも有りです。
メジャーな格安SIM会社の独自メールは以下です↓
◆mineoのメール:@mineo.jp
◆楽天モバイルのメール:@gol.com
◆Biglobe SIMのメール:@★.biglobe.ne.jp
◆ocnモバイルのメール:@★.ocn.ne.jp
キャリアメールでしか連絡手段がない知り合いは、連絡先が変わる旨を事前連絡をしましょう。(これが最大のデメリット)
またキャリアメールで登録しているサービスやソーシャルゲームなども事前にアドレス変更設定をしてく必要があります。
またUQモバイルなどの一部の独自メールでは、キャリアメールと同じように迷惑メールに分類されないメールも存在します。
参考:「【格安SIM】UQモバイルで疑似キャリアメールを使う裏技」
【対策2】最低利用分でキャリアの契約を残す
キャリアメールを利用する為だけに最低料金でキャリアの契約を残します。
キャリアは最低料金とはいえ、格安SIMの料金+キャリアの料金で維持費はあまり安くはなりません。
【格安SIMの弱み・デメリットNo2】クレジットカード払いが多い
多くの格安SIM会社では集金の効率面から支払い方法をクレジットカード払いのみとしています。
大手キャリアでは口座振替での支払いも可能でしたが、格安SIMではクレジットのみが主流となっています。
セキュリティ面でクレジットカードを使いたくない人や、未成年でクレジットカードが持てない人、そもそもクレジットカードを持たない人なども多いと思います。
一部の格安SIMではデビットカードや口座振替での支払い契約が可能なところもあります。
参考:「【学生向け】クレジットカード無しの口座振替で契約できる格安SIMはココ!」
参考:「mineoはデビットや口座振替で支払い可能?クレジット以外支払方法や変更」
自分は現在ワイモバイルを利用していますがワイモバイルでは普通に口座振替が選択できました。
【格安SIMの弱み・デメリットNo3】通話料金が割高・完全かけ放題がほぼ無い
格安SIM最大の弱点と言えば「通話料金が高い」とよく言われます。
大手キャリアで使っている場合には「完全にいくら通話しても通話料は定額」でしたが、格安SIMに完全通話定額はワイモバイルのオプションのみしか存在しません。
一般的な格安SIMの通話料金のパターン
格安SIMで通話する場合にはまず音声通話付きSIMプランで契約しなければ使用できません。
(データ通信に特化したデータ通信専用SIMプランでは通話が使えないです)
この時の音声通話の通話料金は20円/30秒(通常通話料)と割高で、普通に1時間分通話すると2,400円も掛かります。
これを知らないで格安SIMに乗り換えて何時間も通話を使ってしまうとキャリア契約時より高くなってしまう事もあります。
なので通話を月合計で平均30分以上使っている場合には「通話無料サービス」付きか、オプションで付与できる格安SIMを検討しましょう。
例えば大手格安SIMのマイネオであれば
月額+850円で「5分以内の通話料金は何度でも無料」というオプションを付与できます。
超過分は通常通話料金(20円/30秒)になりますが、事務的な細かい通話が多い場合は使えます。
また無料通話が強いのがワイモバイルです。
ワイモバイルはソフトバンクの子会社としても有名で、全プランに「10分以内の通話料金は何度でも無料」が付いていたりオプション(月額+1,000円)でキャリアと同じ「完全通話無料」が使える唯一の格安SIMです。
参考:「格安スマホで通話し放題が可能! 【キャリアvs格安SIM】かけ放題料金比較」
通話の補足:LINEやSkype,IP電話の扱い
“一般通話”とは090や080から始まる電話番号での通話を挿します。
よくLINEの通話も通話料が掛かると思われがちですが、LINE無料通話やSLYPE,050IP電話などはパケット通信(データ通信容量を消費している)なので通話料とは無関係です。
LINE無料通話などをし過ぎるとデータ通信容量を消費して低速制限になる可能性はあります。
参考:「LINE通話いくらかかってる? 意外と知らないデータ通信量&格安SIMはLINE通話で!」
【格安SIMの弱み・デメリットNo4】キャリア購入の端末代残ローンに乗り換え後は端末割が適応されない
自分が去年乗り換えた時に感じたのがこれです。
大手キャリアでスマホを購入・機種変更している場合端末代は一括でも分割でも支払えます。
ここで分割で支払った場合には24回分のローンになりますが、24回支払う前に乗り換え=キャリア解約した場合には残りのローンはどうなるのでしょうか。
この場合には当然端末ローンは解約後も支払う(残ローンを一括分割選択可能)のですが、解約すると端末割(端末サポート)が利かなくなるので、端末割引の無い請求額になります。
参考:「キャリア解約 & 格安SIMへ乗り換え時はスマホ代のローントラップに注意!」
【格安SIMの弱み・デメリットNo5】キャリア決済ができない
キャリアでGooglePlayなどで買い物をする際には「キャリア決済」と呼ばれるまとめて携帯料金に合算されて請求されるシステムになっています。
しかし格安SIMでは「キャリア決済」に当たるシステムが存在しません。
アイドルやアーティストのモバイルサイトなど、キャリア決済での月額料金の請求システムのサービスも利用できなくなります。
格安SIMではクレジットカードを登録して決済するか、「GooglePlayギフトカード」などのプリペイドカードとコンビニなどで購入して使う方法になります。
また「キャリアメールが使えなくなる」の項で説明した「最低利用分でキャリアの契約を残す」という方法であれば、残したキャリアの契約を使用してキャリア決済を行う事はできます。
【格安SIMの弱み・デメリットNo6】スマホ持ち込み時はテザリングが使えない場合も!動作確認を要チェック
格安SIM会社で契約時にセット購入できる格安スマホならば別ですが、自前のスマホを格安SIMに持ち込んで使う場合にはテザリングが使えない場合も有ります。
また古いモデルの場合にも乗り換えてSIMカードを挿しても全てのスマホでキチンと動作する保障はありません。
事前に乗り換え先の格安SIM会社のホームページに記載されている「動作確認端末一覧ページ」を確認し、自分のスマホが動作確認されているかやテザリングが使用できるかを確認しておきましょう。
テザリング&動作確認の例【mineoでソフトバンクのiPhone6sの場合】
以下はmineoのDプラン(ドコモ回線)の動作確認ページです。
例えばソフトバンクで購入したiPhone6sをSIMロック解除して持ち込んだ場合にテザリングと動作確認がされているかが記載されています↓
上記の例の場合はソフトバンクで購入したiPhone6sをSIMロック解除した場合にはmineoのDプランで動作確認されておりテザリングも可能という結果になりました。(あくまで動作確認であり動作保証ではありません)
特にmineoはかなりの種類のスマホを動作確認しているので、自分の端末を持ち込んで乗り換えの場合には安心して乗り換えが可能でお勧めできます。
参考:「mineoで持ち込みのiphoneはテザリング可能?【ドコモ,au,ソフトバンク編】」
その他の格安SIM・格安スマホのデメリット
上記と比較すると重要度は高くはないですが、以下の項目もでメリットとしてあります。
年齢認証できない=LINEのID検索ができない
大手キャリアでは契約しているユーザーの年齢を示す「年齢認証」というシステムがあります。
LINEや一部のSNSでは機能に制限があり18歳未満のユーザーでは使用できないシステムになっています。
LINEの場合はID検索などの機能に当たります。
これはキャリアと契約して「年齢認証」によって18歳以上であることを示せないと使用できない為、格安SIM契約時では年齢認証ができないのでLINEのID検索が使用できません。
キャリアの家族間無料通話が無くなる
大手キャリアに家族で契約時には”家族間通話”が無料という特典がありますが、格安SIMに乗り換えると使用できません。
代用策としてはLINEの無料通話や「LaLaCall」等のIP電話など、パケット通信を利用した通話に切り替える事で通話料を掛けることなく家族間通話が可能です。
緊急地震速報が受信できない
震度5以上などの大きな地震の際にはあの焦るアラームとともに緊急地震速報が来ます。
緊急地震速報は格安SIMだから使えないというよりは、使っている端末にETWSという機能が搭載されているかで決まります。
ETWSは「Earthquake and Tsunami Warning System」の略で直訳すると「地震・津波警告システム」となり、LTEの標準仕様でもあるので成果標準規格です。
なので格安SIMに乗り換えたから使えないという事ではありません。
ショップが少ない
格安SIMには大手キャリアのようにそこら中にショップがあるわけではありません。
大手の格安SIM会社であれば都心を中心にショップを設置していたりしますし、最近では格安SIMの知名度向上に比例してショップの数も増加傾向です。
各社その分オンラインや電話での相談窓口を強化しており、ホームページ上のチャット機能などでも気軽に相談できるところも多いです。
キャリアの公衆無線LANが使えなくなる
3キャリアとも至る所に公衆Wi-Fiが飛んでおり、データ使用量の多い人には嬉しいサービスです
大手キャリア3社の公衆Wi-Fiサービス
キャリア | 購入Wi-Fiサービス |
ドコモ | docomo Wi-Fi |
au | au Wi-Fi SPOT |
ソフトバンク | SoftBank Wi-Fiスポット |
これらが乗換え後=解約後には使用できなくなります。
しかし格安SIM各社同じように使えるWi-Fiスポットを設けているところが多く、その辺も契約する格安SIM会社を選ぶ際に調査してみると良いと思います。
【格安SIMの弱み・デメリットまとめ】
人によってスマホの機能の価値は違うのでランキングの順位は個人差があるとは思いますが、メジャーなデメリットや悩みは大体挙がっていると思います。
逆にこれらの対策が出来ていたり問題にならない場合には、今すぐにでも格安SIMに乗り換えた方が恩恵は大きいとも言えます。